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毎月第4日曜日22:00〜 ライブ配信します。



2013年05月30日

130530 『B面の1曲目』

20130504.JPG

私が自分の意思でいろんな音楽を聴き始めた十代前半の頃、まだCDはそんなに普及していなかった。

ウチでCDプレーヤーを買ったのは、たしか高校生の頃。

それ以前の音楽再生と言えば、カセットテープ7割、レコード3割って感じ。



当時住んでいた町の図書館で、一回4枚までレコードを貸してくれて、中学生の時、ほぼ週一のペースで通い続けた。

46分か50分の生カセットを大量に箱買いしておいて、借りてきたレコードを片っ端から落としていく。

ジャズだの現代音楽に興味ギンギンのガキンチョにとって、この図書館のレコードコーナーはパラダイスでした。www

置いてあるレコードは有名無難なもの以外も豊富で、ファラオ・サンダースの"Jewels Of Thought"とかセシル・テイラーの"Solo"、クラシックではメシアンの"聖霊降臨祭のミサ"など、この図書館で出会いました。

それを2〜3年続けたんだから、かなりの量の音楽を“摂取”できたと思う。

(書籍を借りた記憶は、ほとんどない。www)

こんな具合にカセットに録り貯めていった音楽を、夜な夜な試験勉強なんかのBGに流す。

(中学の時は、けっこう勉強してた。www)

(一応、お勉強のBGだから、インストものがほとんどだったな。)

(今なお、捨てずに保管してあります。)



振り返れば、この頃の音楽摂取行動?が現在の自分の音楽嗜好とか、下手すりゃ、もっと根幹的なものにも大きな影響を与えてるのかな、なんて思う。

参考書やノート相手に勉強していたことなど何にも覚えていないが、バックに流れていた音楽は、その細部に至るまで、未だに脳ミソの記憶蔵?で生きてます。



そんな十代の音楽摂取生活、CDさらにはデータ配信といった今時の音楽メディアでは起こりえない一つの現象・所作があった。

A面からB面にひっくり返すという動作。

カセットにはオートリバースという機能もあったが、それでもA→Bの間には「ガチャコン」って機械音とか、カセットの無音余白が何分も続いたりして、アルバムのA面とB面という区切りは意識させられた。

そして、この区切りは、ある一つの感覚をもたらす。

それは、「B面の1曲目」。

何て言うんだろ、軽い再起動みたいな?

ライブでいう、2ステージ目の始まり?


<自分の好きなB面の1曲目>

W.Kelly: Kelly Blue の"Willow Weep For Me"
B.Evans: Waltz For Debby の"My Romance"
K.Jarrett: Standards, vol.2 の"Never Let Me Go"

など、まだまだキリがないが、、、


ミュージシャン自身がそのアルバムの曲順構成をどこまで意図しているのかとか、クラシック作品、はたまたオペラやミュージカルなんかの楽章・幕間構成とか、むずかしい話はさておき、私は何だかこの「B面の1曲目」を意識してしまいます。

アルバムという一つの物語、始まりから終曲までの流れの中で、ちょうど真ん中くらいに起こる、ちょっとしたブランクというか混ぜ返しというか、、、

むーっと集中している脳ミソに、スッと微風が差し込む感じ?!

1曲ごとのデータ配信とかシャッフル再生なんて言っている昨今、この「B面の1曲目」なんて感覚は無くなっちゃうんだろうね。。。

(注:今時を批判した感想ではない!!)

この話、推し進めていくと、アルバムの曲順とか曲間のことにまで及びそう。

さらに言えば、、、

ま、文章下手、筆不精なので、この辺で止めます。

うまく書けてるかな?



今回のアルバム"ADORO TE DEVOTE"の曲構成でも、「B面の1曲目」を軽く意識してます。

上に掲げたような名盤の後で、こんなこと言うのはちょっと烏滸がましい気もしますが、、、

1〜5曲目までがA面、6〜9曲目がB面って感じで作りました。



Naoki Kosaka / George Ohtsuka: ADORO TE DEVOTE [tr01-05]
http://www.youtube.com/watch?v=E3xRJYpbcC4


Naoki Kosaka / George Ohtsuka: ADORO TE DEVOTE [tr06-09]
http://www.youtube.com/watch?v=hX8weVolMZ4


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cd_cover_320px.jpg

NewAlbum "ADORO TE DEVOTE"

小坂直輝(piano, arr.)
ジョージ大塚(drums)

ご購入方法など、CDの詳細情報はこちらのサイトに掲載してます。
http://www.naomusic.jp/cd

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【ライブ告知】

2013. 7. 6 (土) 19:30〜
横浜・関内 FAROUT
http://www.jazz-farout.jp

小坂直輝(p)
ジョージ大塚(ds)


詳細は、近日アップします!!


posted by NaoShine at 21:28| 鶏肋ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月08日

130508 アルバム6曲目・讃美歌「信もて世とたたかいて」

これから何回かに分けて、新作アルバム"ADORO TE DEVOTE"に収録した讃美歌と自分との関わりを記してみようと思います。

書く順序は曲順通りとも考えましたが、あえて順不同、思いつくままの順序でやってみます。

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まず第1回目は、アルバム6曲目に収録した讃美歌「信もて世とたたかいて」について。

20100429143412_cut.jpg sarum_sketch.JPG

この讃美歌を編曲・演奏するようになったキッカケは、今でもはっきり覚えています。

今から3年ほど前のGWの一日、私が浜松の児童福祉施設・小羊学園の創立感謝祭で演奏させていただいた時のことでした。

その日の朝、何となくこの讃美歌が弾きたい、という気持ちが沸々と湧いてきて、、、

しかしその時点では、まだちゃんと取り組んだことのない讃美歌だったので、演奏用の譜面の準備が無く、、、

会場についてすぐ、ピアノを弱音で探りながら音を拾って、他の曲の余白に書きました



そもそもこの讃美歌は、私の育った教会ではお葬式の讃美歌として歌われていました。

讃美歌集でも、"永生 死"と区分されています。

創立感謝祭のパーティーで葬式の讃美歌ってのは、どなもんだろう、、、とも考えましたが、やっぱり弾きました。

何でこの曲???



そのパーティーの前日には、同じ聖隷福祉事業団の敷地と隣接している遠州栄光教会での演奏がありました。

久しぶりの浜松、聖隷。

演奏の前後の時間に、いろいろ散策したり、、、

の聖隷は、幼い頃、教会のボランティア・キャンプでよく来た場所です。

「ボランティア」なんて言ってますが、マジメな作業は大人がやっていて、ガキ連中はセミだのカブトムシだの捕まえて、ただただ遊んでただけなのですが、、、

いい歳になってもまだ、楽しかった、あるいは、肝だめし的恐怖?(なんだかんだ医療施設なので、病院独特の、、、)の記憶・景色が鮮明に蘇ってきます。

夜なんか、けっこう怖かったんだよ〜。w

それとなにより、開襟シャツにナッパズボン姿の長谷川(保)先生も思い出されて、、、

そして、先生とともに聖隷の事業を支えてきた沢山の人々。

(よかったら、私のブログ過去記事をご覧ください。)

080331 "夜もひるのように輝く" [ある自伝的小説について]
http://keiroku-note.seesaa.net/article/91697729.html

100430 「本物」な人たちの足跡
http://keiroku-note.seesaa.net/article/148327632.html

やっぱり、この讃美歌を弾きたかった。

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讃美歌第470番:信もて世とたたかいて
For All The Saints [SARUM]
(Joseph Barnby)


http://snd.sc/15nJvmR

信もて世とたたかいて 勝ちし聖徒のために、
みさかえは主にあれや ハレルヤ、ハレルヤ。

==

普段の私を知る人は、柄にも無いマジメなこと書きやがって、と笑うかもしれませんが、一応嘘は書いてません。w

今回は、小羊学園での演奏以降いろいろ練り直して、ピアノとオルガンのデュオというかたちで録音しました。

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NewAlbum "ADORO TE DEVOTE"

小坂直輝(piano, arr.)
ジョージ大塚(drums)



CDの詳細情報は、こちらのサイトに掲載してます。
http://www.naomusic.jp/cd

posted by NaoShine at 05:31| 鶏肋ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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